そろそろ終わりに近ずいてるのか?
第5弾
ロンドンから帰国し、もう少し大阪で働こうと思っていた所
先代(母親)から実家の店に戻ってっきて欲しいとお願いされました。
あんまり、人を頼るタイプでは無かったので…??
と思いましたが、当時の実家のサロンのスタッフさんが
立て続けに結婚が決まり、もしかしたら妊娠出産が続くかも
知れないので、早いうちに僕を店に慣れさせたいって事でした。
流石に単純馬鹿の僕でも、この事の大きさはわかりました。
いよいよこの時が来た!もう引き返せない!
腹くくっていよいよ実家に戻り、いざ仕事始めてみたら
わかってはいたつもりだったが、初めての男性美容師。
しかも先生の息子で、後継。
周りのスタッフさん達は殆どが年上。
めっちゃやりにくい〜
地元でもちょっと話題になり、まじで店の外に
「ほんまに男の人おるでっ!」てな感じでひやかしの
見物人が毎日居ました(動物園のパンダかっ!)
地域性にも随分苦労しました。
大阪では、お客様がやりたい事、そうじゃない事
かなりはっきり言われていたので、僕もそれに慣れていて
地元でカウンセリングした時の、お客様との噛み合わなさは
今でも恥ずかしい位噛み合ってなかった(完全に僕の若さ故の、経験不足)
そのほかにも、これはほんまにびっくりしたと言うか、何でもありかっ!
と思った事が幾つか
放置タイム中のお客様がパイプ椅子に座らされてる(背もたれもない)
お客様が床の髪の毛、散らかってると掃いてくれてる(めちゃ忙しい店だったので)
裏の洗い場でお客様がパーマ後のロッド洗ってる(洗わないと足らない)
玄関の雪解けをお客様がしてくれてる(マジかっ!)
一番ビビったのが、先生とお客様が本気で喧嘩してる!
何してんねん!!!
ある意味、ホンマに見た事ない景色が目の前にリアルにありました。
確かに、ここまで大変な事はありましたが、
基本ええとこ育ちのボンボンですし
まだ自分の事しか考えられない青二才の小僧だったので
尖りまくり(その時の自分に言いたい!アホか!)
他の先輩方も先生の息子やから、めちゃ気使われてたと思いますが
そんな事お構いなし!俺のやってる技術が一番上手いって腹の中で
思ってるから、アドバイスされても聞いてるふり。
だから、いつまでたっても店に馴染めず空回り。
それでも、今までとは違うカット!
それを目当てに徐々にお客様も着いてきてた時に、
現実を見せ付けられた…
大阪では、パーマといってもそんなに小さいロッドを使う事は
無かったが、こっちでは爪楊枝よりも細いロッドがあり
これは何に使うんや?くらいに思ってたら
僕をご指名してくださるお客様に使わないとダメな
タイミングがついに来てしまい、
あかん!!出来ひん!!誰か!!
そしたら、他の先輩方、先生が助けてくれました。
この時に素直に学ぼう!自分に足りてない部分がまだまだ沢山ある!
って思い、先生にロッド巻きを1から教えて頂きました。
もう27やでっ!
という気持ちは抑えて素直に学んでたら、
先生!昔のTOPより厳しかったです!
けどこの姿を見てかわかりませんが、他の先輩方も
色々と教えて下さるようになり、少し距離が縮まった気が僕はしてました。
今はめちゃ得意です!(先生の巻き方そっくりらしい)
もう一つ不思議な事がありました。
それは、沢山のお客様のカラーのレシピ(配合)を各スタッフが
毎回1人ずつ先生に聞きにいって、指示通りにカラーをしてた事。
何でかなって思ったら、まだパーマ全盛の時代で
そんなにカラーに幅も種類も無かったので店として力入れて無かったんです。
しかしこれから、必ずカラーが増えてくる!パーマが減ってくる!
そんな予感がしてた所に、お付き合いのあったディーラーさん当時Fさんから紹介され
京都で東京のカラーリスト(カラー専門の美容師さん)
Oさんの集中講習があるから来ませんかって誘われました。
まだロンドンの出世払いも全く返済出来てない中でしたが、
このチャンスは逃したらアカンと思い参加。
今までカットには少し自信はありましたが、カラーはちゃんと勉強するのは
初めてで、めっちゃ楽しかった!
これって決めたら、やり抜く性格なので
めちゃ練習、勉強しました(その時の経験が今の僕のカラーの基礎)
どれ位の期間京都へ通ってたかは忘れましたが、
最後の卒業テスト
2位(20人程の関西の中々の美容師さんが集まって)
自慢!!
その後、そのOさんから東京で1年間一緒に働きませんか?
って誘われました
又 自慢!!
流石にお断りしましたが、本当は行きたかった。
僕でもそれくらいの道理はわかっていた。
店にカラーの仕組み、テクニックを落とし込み
全スタッフで勉強する時間を沢山作って先生に頼らなくても
出来る知識を身につけた。
まじでカラーのお客様!爆発的に増えた!
初めて、一つお店に貢献出来た気がしたのを今でも覚えています。
何年か後にそのOさんのカラー技術のコンテストがあり
関西圏のサロンさん集まってた中で
うちのサロンのスタッフさん3人が
1位、2位、3位、独占(又々自慢)
これには僕もびっくりしましたが、めっちゃ興奮しました!
ええ加減終わらんのかって、言われてる気がしてますが………
終わりまてん!
東京での新しい出会いにつづく。